(無題)
びゅうびゅう。
台風が迫っている。
そう思った自分のような誰かと、自分のような誰かの兄か弟が、リビングの広々とした窓から庭へと出る。
ざわざわ。
灰色の空と、風の忙しなさが交じり、不穏な雰囲気が広がっている。
両親は無事に帰ってこれるだろうか。
庭に生い茂った草花は、風とともにカサカサと揺れる。
「そういえば、トラウマイスタ見逃しちゃった」
自分のような誰かは酷く残念そうに、酷く悲しそうにそう言った。
「アニメ化できないと思ってたんだけど」
自分のような誰かは、もう一人に聞いてもらいたいらしく、語る。
そもそもトラウマイスタはアニメ化していない、ということにはまだ気付かない。
「うえきの法則と同じ会社が作ったのに」
トラウマイスタ、うえきの法則ともにサンデーで連載されていた…という共通点には後から気付いた。
その時は別段何も思っていない。
ただ、島谷ひとみは良い声だと思った。
ガサガサ。
先程までとは違う、草木が揺れる大きな音。
視線を上げると、ハト大の少し変わった姿の、鳥。…鳥?
「あれは、」
自分のような誰かではない、自分のような誰かの兄か弟が口を開いた。
どうやら彼が言うには、鳥だと思った鳥に似た鳥とは違うものは、やはり鳥ではなく恐竜とかそういうレベルのものらしい。
「始祖鳥とかそういうもの?」
自分のような誰かは自分ではないとはいえ、知識は共有しているようで、恐竜関係には疎かった。
バサバサ。
のん気に話していたら、ハト大の鳥のような恐竜のような生き物が、食べられた。
ハト大より更に大きい、まさに恐竜といったような大きさの、何かに。
その姿はやはり鳥のようだったが、ハト大と比べると不気味でしかなく、自分のような誰かとその兄か弟は驚いて家の中に逃げ込んだ。
あれが始祖鳥かな?
その大きさに命の危険を感じつつものん気にそう思う自分のような誰か。
そしてその兄か弟は恐竜が好きなのか、感極まった様子で楽しそうだった。
バタバタ。
外にいるヤツが家の中に入って来たら危ない。
戸締まりをするために家の中を走り回る。
だが問題が発生する。
家の裏の出入口と物置小屋が繋がっているのだが、そこに猫用の穴のようなものがある。
子供なら楽に通れるくらいの大きさで、物置小屋と同じビニール素材の蓋というには頼りない、暖簾に近い垂れ幕が降りている穴。
そこから入ってこられたら、物置小屋の中のものが危ない。
まずそんな穴が開いている時点で台風にやられてしまうのではとは思い付かない。
と、兄か弟がふいにその穴から外に出てしまう。
「危ないよ!」
自分のような誰か、兄か弟にしてみれば姉か妹…の心配をよそに兄か弟は歩いていく。
「戻りなよ!」
自分のような誰か…姉か妹は、両親のいない間に自分にはどうすることも出来ないような自体が起こることを恐れている。
すると兄か弟は、家の壁沿いから庭へと入るところまで歩き、立ち止まった。
「よしよし」
そこには恐竜がいた。
トリケラトプス…などと言っただろうか。姉か妹は思い出そうとする。
だがその大きさ自体は普通の猫と変わらない。
…この後、そのミニ恐竜を連れてもう一人いた弟と二階にこもる。
面倒になっちゃったので打つのやーめた。
ところでこれは15日朝に見た夢です。